1月1日(火)晴のち雪

名古屋の実家で豚父と迎える新年。
かつては大晦日にTVで消費者金融のCMが流れると、「おまえは……こういうところで金を借りとらんだろうね」と不安そうな目を向けてきたものだが、さすがに今年はそんなことは言わない。去年正月帰省した時に生まれて初めてお年玉を辞退したおかげだろうか。

【今年初の告知】
下北沢駅前劇場スズナリもすっ飛ばして、紀伊國屋ホールに進出!?
http://www.kinokuniya.co.jp/01f/event/shinjukuseminar.htm#seminar_101
文学賞メッタ斬り!2008年版」用の公開収録トークショーをします。ゲストは長嶋有さんと石田衣良さん。なかなか本音を言ってくれないと噂の石田さんを、ワル者・大森望がどうさばくかが最大の見所なんではありますまいか。今回のわたしの役どころは、長嶋さんをワル者の黒い誘導質問からお守りすることと心得たり。フリスビー犬(オデ)が調教師(ワル者)の手を咬むよっ!
日時:2008年2月3日(日)
13:30開演(13:00開場)
会場:新宿・紀伊國屋ホール紀伊國屋書店新宿本店4F)
料金:1000円(全席指定・税込)

晦日、クイズ番組を観ていると、自称雑学王の豚父がいちいち正解を口にするのが軽くうざい。自分の答がはずれると、ウンチクでごまかそうとするのがかなりうざい。男のくせにおしゃべりすぎではないのか。この豚父にして、この豚娘ありと思い知る。

K-1を観ながら食べたホテルオークラの洋風おせちはまあまあ美味かった。

古処誠二『敵影』(新潮社)読了。
1970年生まれの作家なのに、戦争を題材に人間の精神の内奥に迫る小説をずっと書き続けている。その意地、その胆力、その志の高さはもっと評価されていい。ただ、登場人物の心情や行動理由を地の文で説明しすぎ。語り口が古風というべきか。
井上荒野『ベーコン』(集英社)読了。
食べ物をモチーフにした短篇が9篇。この人の作品を読むのは『潤一』(第11回島清恋愛文学賞受賞作)以来久々なのだが、テクニックは確実に向上している。素直に巧いと思う。巧くなったと思う。『潤一』に見られた刺々しさというか、荒々しさが薄らいでいる分、より多くの読者の気持ちを引き寄せられそうだけれど、しかし、それが作家として吉と出るか凶と出るかは今のところわからない。

15:30 雪が降ってきた。

敵影

敵影

ベーコン

ベーコン