2月8日(金)晴れ

岡野宏文さんとの「ダ・ヴィンチ」における対談仕事のために、車で渋谷のメディアファクトリーへ。
中3の国語の教科書を検証する「先生、ここがわかりません」という連載なのだが、今回のテーマは“魯迅の「故郷」という短篇はなにゆえに10年以上、すべての教科書で取り上げられ続けているのか”。
謎なんである。魯迅の作品の中で特に良い小説というわけでもないのに。編集女子のN口さんがすべての教科書の版元に問い合わせてくれたところ「今の子は長いものは読めない。この短さで、しかもアジアの作家からとなると他に見当たらない」「長い間、教師が教え続けていた蓄積があるので指導がしやすい」という回答が得られたそうだけど、ないわきゃないだろ。たとえば中国文学研究者の藤井省三や、莫言の訳者・吉田富夫、残雪の訳者・近藤直子に見つけてもらったらどうなのか。そういう前向きな努力をしているのか。激しく、疑問。
読書が進まない。あせりは募るのに、進まない。