2月29日(金)座談会をしたの巻

16時30分、新潮社の会議室へ。「考える人」の特集「海外の長篇小説ベスト100」用の座談会で、批評家の加藤典洋さんと翻訳家の青山南さんに初めてお目にかかる。
「あなたにとっての海外の長篇小説を10作品挙げてください」というテーマで識者に答えてもらったアンケートの集計結果を見ながら、お互いの世界文学体験や集計結果についての感想などを話した。
話しているうちに、自分がアメリカで出たばかりのジョン・アーヴィングガープの世界』という傑作の存在を知り、訳出されるのを渇望したのは、1979年に創刊された「ハッピーエンド通信」(ニューミュージック・マガジン社)における青山南さんの連載コラムのおかげだったことや、同誌には村上春樹や佐藤良明、川本三郎清水哲男富山太佳夫といった、わたしにとっては錚々たるメンバーが執筆陣だったことなどを思い出し、海外文学好きの今の自分があるのは、そういう先達の皆さんの教えがあってのことなのだと、あらためて感謝の念で胸がいっぱいに。
終了後は新潮社の近くの洋食屋で編集長のM家さん、個人的な友人でもある編集者のS貝さん、青山さん、加藤さんと会食。ここには書けないいろんな話をした。……本当は4月2日のわたしが覚えていないだけのことなんだけれど。あ、そのお店の奥まった席で、「新潮」編集長のY野さんがどなたかと密談していたことだけは覚えてるのであった。