“ダメな2枚目”を見守る愉悦 <一場の豹変を待ち続ける 1.>

イケメンウォッチャー(純イケメンから逆イケメンまで、気になる選手を語る)

またか…。
今年も<一場ウォッチャー>のペナントレースは、深い溜め息から始まることになりました。
開幕初登板の日、7点もらいながら四球連発のノックアウトで記録的逆転負け。連勝していたイーグルスの勢いを逆噴射させ、2軍でメンタルカウンセリングを受けて戻ってきても、2試合連続でボコられ、また抹消…。
まだ5月とはいえ、2位争いをするほどの上げ潮ムードが常となったチームの中、一場はひとりエンストを繰り返しております。

入団から4年。思えば、何度同じ憂き目を見たことか。
今年こそ、今度こそ、という期待と希望を、あっけなく打ち砕き続けてくれる彼…。
「強くなれる」「勝てる」という意識をチームにもたらした野村監督に上からぼやかれても、溌剌としたファイティングスピリットで明るさをチームに添えたマー君に下から煽られても、どうしても豹変できない彼…。

それでも、全国津々浦々でひっそりと彼の投球を見守っている<一場ウォッチャー>は、今年も彼から目を離せないでいるに違いありません。
あのですね、時事通信社のホームページの左っ側に、1時間おきのニュースアクセスランキングがあるんですよ。
5月5日、しょーもないケガで家にいて、ヒマつぶしにここを覗いてみた私。その欄の3位か4位にあったのが、5月1日の、一場についてのノムさんのボヤキ記事。4日も前の記事で10位以内にあったのはその記事だけ。<一場が…>とあれば、ついつい読まずにいられない人が後を絶たぬに違いない。

もう止めた、今度こそ引導だ、と思いながらもずるずると、どういうわけか見限れない。
ウォッチャーだけではなく、野村監督も、チームメイトもたぶん同じ気持ちでしょう。
麻薬のような習慣性を持つ、一場ウォッチシンドローム…。
<男っぷり>という言葉がありますが、<ダメっぷり>に華がある、という一場のような野球選手は、なかなか登場するものではありません。
ダメな所がチャーミングな選手というのはしばしばおりますが、たいていは、三の線の<愛敬>ってやつですな。ところが、一場の場合はあくまで二の線なのが、珍しい。

まったく、<ダメな二枚目・一場>には、なんでこんなに人の心を惹きつけるチャームがあるのでしょう?

<続く>