一人暮らしのアキレス腱断裂 ―my松葉杖にひと工夫―

カメ日録(筆者の日々のあれこれ)

フリー歩行になって、使わなくなった松葉杖。
2本使っている間は大変で、なんとか使いやすくしようとあれこれ試しました。

使い始めは思った以上にバランスが崩れやすくて、何度か冷や汗をかき、思いついたのが、ドクターをして「写メ撮りたい!」と言わしめた、これ。

松葉杖の先は、ちょっと斜めになったりするとすぐズルッと滑るのです。それに点で支えているので振幅度合いが大きく、傾いたときに慌てて戻そうとすると、今度は反対側にぐら〜っと傾いて、それでバランスが崩れてしまう。で、先が面で支えるようになれば、少しはいいんじゃないかと運動靴を履かせてみたわけです。

靴紐を結ぶ位置に、泥よけのベロを下に敷いて杖の先を入れ、ぐるぐる靴紐でくくりつけました。泥よけベロの上に、というのがわりとポイント。泥よけベロはつま先からつながっているので、その上に杖を置くと安定します。インソールに入れて紐を結んでも、靴の中で杖先が動いてしまうだろうな、と思います。
すぐとれちゃいそうに見えて、以外としっかり靴履いた状態をキープするんですよ、これが。で、そのわりに、ガッチリ固めてるわけではないので、靴が道の傾斜などに沿っていい具合に曲がります。

杖は使ったことがないのでとまどうけど、靴なら、滑りそうなときにストップをかける角度とか、感触を体で覚えています。傾斜のある場所も、方向転換も、キュッと地面を掴んで進めるんです。

歩いてるうちに、靴が外向いてきたりもするんですけどね。でも、すこしくらい濡れた道などでも滑る心配も激減して、おまけに、ドアを開けるとき、靴がドアストッパーにもなっちゃう。
靴が丈夫でしかもしなやかでないと、うまくいかなかったかもしれません。
「やっぱりアシックスのシューズはさすが!」なのでありました。

ひじょーに目立ちます。見場が悪いです。「なんか、かえって危なっかしく見えるけど…」とも言われました。でも私にとっては大成功アイデアでした。

この靴履き松葉杖、道行く人々の振り返り度はむちゃくちゃ高い。目を丸くして興味シンシン!の反応をしてくれたのは、こども・犬・おばちゃんの順。

松葉杖は雨の日も困ります。傘が持てない。
フード付きの防水レインコートなど来ても、前が見づらかったり、足元や持ち手が滑ったり、びしょびしょで乗り物に乗ると周りの人に迷惑だったり、どうにもなりません。
最初の頃は雨だと会社を休ませてもらっちゃったりしていました。足がつけるようになり杖にも慣れてきた後半、梅雨に入ったし、雨の日もなんとかせにゃ…と考えました。
なんとか…傘をさそう。

で、携帯傘を松葉杖にくくりつけることにしました。
くくりつけた傘は、乗り物に乗ったりしたらすぐはずせないといけないし、はずした傘も持ち歩かないといけないので、そこが工夫のしどころ。

家の中であれこれ試し、コンビニ袋を留めベルトにすると上手くいくことを発見!

傘のグリップエンドをコンピニ袋で、キャンディーのようにくるんで、耳のところを輪ゴムで留めます。

あとは、傘を広げて柄を伸ばしたら、コンビニ袋の両耳を紐として松葉杖に縛りつけ、肩とアゴで傘を支えます。強風だと危ないけど、普通の雨ならしのげます。

ただ縛りつけるだけだと、柄が抜けて傘が動くけど、キャンディー包みにすると支えられるのでしっかり留まります。コンビニ袋は縛るとキュッと留まるし、ほどくのも簡単です。

はずした傘は手提げの紐を腕に通してもいいのですが、結構じゃまです。

私は松葉杖の下の持ち手に小さなS字フックをはめておき、それに吊るしました。

このS字フックは、重い物はバランスが取れなくなっちゃうのでだめですが、買い物も提げられたりして便利に使いました。

こうやってみると、いろいろ考えたり試したりするのも面白かったなあ。
私の松葉杖は買い取りだったので、押入れで眠ることになります。
永眠していただかなくちゃ困るんですけど、すっかりお世話になったのでちょっと寂しくもあります。