クマ→ダル→マー君へDNA伝承中?? ―投手の左足の使い方 1.―

ウチスタ(部屋観戦でドキドキする)

イケメンウォッチャー(純イケメンから逆イケメンまで、気になる選手を語る)

7月17日。今年初めての球場観戦でチェックしたのは、ダルビッシュ投手のフォーム。
以前に書いた彼の変身ぶり*1をウォッチしようという魂胆であります。
見始めてすぐに、春先の試合とは何かが変わっていると感じました。けれど、なかなかどこだかわからずに、もう試合展開はそっちのけのウォッチング。そうして、試合も終盤に入った頃、ようやく「あ!?」と気づいたのは足の動きでした。
「あ…変わったのは、左足の使い方かも??…」
家に帰って、ヤフー動画の試合ダイジェストで、春先の彼とこの試合の彼の投球映像を見直しして確信。
春先のフォームにくらべると、
「…やっぱり、左足の使い方がクマ(岩隈)と同じようになってきてる…」
のでした。
うっかりすると、ただ投球動作の流れで上げ下げしているだけにも見える左足。そのほんの少しの使い方の変化が、フォーム全体のバランスに与えている影響の大きさに気づいたら、もう面白くて止まりません。
試合ダイジェストの映像はもちろん、雑誌の写真やネット内の画像まで、あれやこれやを探し出してはチェック、の繰り返し。おかげで時間をしこたま食って(サラリと言い訳(^^;))、17日の観戦記から、すっかり間があいてしまいました。
おまけにオリンピックが始まっちゃって…。う〜ん、ここはやっぱり、7月の試合の話なんぞ後回しで、全野球ファンの涙を誘った健気なムネリン*2とかに触れるべきなのかなあ…。どうしよっかなあ…。
ところが、そんな迷いをふっきるように、またまた野球の神様からのお助けの手が差し伸べられました。
それが、怪物・マー君*3のピッチング。
五輪予選しょっぱなのキューバ戦。不調だったダルの後を受けた中継ぎ投手として登板したマー君
「え!?ここで出す??…いやちょっと…荷が重過ぎるのとちゃうかなあ(汗)…」。
直前の8月9日の練習試合では、セ・リーグ打線にメッタ打ちの洗礼を浴びています。はたして、そのパワーを見せつけていたキューバ打線に通用するのか? 彼の前に投げた成瀬が何とか抑えていただけに、見つめるファンの脳裏をよぎるイヤーな予感。
<寝た子を起こす>か<虎の尾を踏む>か…。若武者マー君、風前の灯…。
ところが、です! 
不安の黒雲を吹き飛ばし、マウンドに立ったマー君のなんと力強いこと!
だんだんと目が据わり、誰の目にもはっきりわかるファイティングスピリットと集中力。
実はこの闘志と集中が時々空回りして、力みになって球が抜けたりしちゃうんですが、この日は違う。
<ブンッ!!>というスイングの音がテレビの中から聞こえてきそうなキューバの強打者達を相手に一歩もひかず、<バシッ!!>というキャッチャーミットの音を響かせます。重いストレートとキレキレ*4の変化球に、相手打者がきりきり舞い。3つのアウトは全部三振という快投乱麻。
「ど、どーした?マー君…」。
KOされた練習試合からたった4日しか経っていないのに、なんとフォームが大変身していたんです。
今年の彼はずっと、ストレートの質を向上させたくて四苦八苦していました。速くて伸びのあるストレートを投げようとして力むと、どうしても上体が3塁側に傾いて、かえって球威が落ちたり、制球が甘くなったりしていたんです。9日もそんな感じでした。
でも、キューバ戦の彼。違ってたんです。まっすぐなんです、体の軸が。
その後のオランダ戦でも、四球は出したものの、またも全部三振で3アウトを取るナイスピッチング。
「ほんとにどおした?」
と、変貌ぶりに首を捻っていたら、どうもポイントはアレだったらしいんです。
そう、
左足の使い方。
そして、そして。
マー君にそのポイントを教えたのは、ダル。
だったみたいなんです。
さあ、7月17日からオリンピックがつながりました!*5
次は、その<クマとダルとマーの左足の使い方>について書いていこうと思います。
しかし、シロウトがする技術の話はややこしくなりがちで、わかり易く説明できるかなあ…。ちょっと心配…。

<続く>

*1:http://d.hatena.ne.jp/bookreviewking/20080430/1209491392←これの最後の方と、http://d.hatena.ne.jp/bookreviewking/20080516/1210897956←これの最後の方です。

*2:ホークス・川崎選手。初戦のキューパ戦。足甲の骨膜炎を悪化させていた彼は、他の選手が打ちあぐねる中、足をひきずりながらの3安打で、ひとり気を吐きました。

*3:イーグルス・田中投手。昨年のパ・リーグ新人王。高校野球では、ハンカチ王子に対するヒール役で人気を2分したスター投手。一見いかついルックスですが、その一生懸命さと、思い切りタレ目に崩れる笑顔がキュートな19歳。

*4:ピッチャーの投げた球が打者の手元でも球威が落ちず、変化球なら、バッターが反応しきれない鋭い変化をする様。切れ切れ。

*5:こういうのを称して<我田引水>と言いますな…。