<打つヤツ>の気配 ―LvsE戦観戦3.番外編―

ナマスタ(生スタジアムでワクワクする)

西武ドーム観戦のとき、3本のヒットの瞬間の写真が撮れました。どれも所詮、ど素人がコンパクトカメラで撮ってるピンボケ写真なんですけどね。でも、いろいろ気づくこともあって、なかなか面白いのです。

試合は基本的に、ビール飲みながらゆっくりグラウンドを見ていたいもの。それに、連写ではなく1球に1枚撮れるだけだから、もう、ココぞ!ってところだけ狙ってカメラを構えます。
そうやって、ココぞ!ってところを待ちながら観戦していると、やっぱり、打つ選手が打席に入るときには不思議なほど<打つ気配>が球場の中に漂うんですね。
そういう気配を感じたら、打席の選手をカメラで狙います。
いつ打ってもいいように、一応一球ごとにシャッターに指をかけてはおくんですけど、ファインダーを覗いていると、カウントごとに変わるバッターの打ち気の違いが、すごくよくわかるんです。
ピッチャーを全然見ていなくても、ファインダーの中のバッターの動きだけで、「投げた!」って瞬間がわかる。そこで一生懸命目をこらしていれば、見送りやカット*1にいっているのか、打ちにいっているのか、素人目でもわかるもんなんですねえ。
本気で打ちにいったときとそうでないとき、バッターの一瞬の動きは、全然違っていました。

最初にヒットの写真が撮れたのは、イーグルスセギノール選手の2打席目。彼は1打席目がホームラン。でも、生セギムラン*2見逃しちゃった。ホットドッグ買ってて…(TT)。で、この2打席目。なんか、バッターボックスの中でゆったり構えてて、むっちゃ打ちそうな気配がありました。

この日の彼は、ライオンズ先発の石井一投手から結局3安打の猛打賞。きっと最初の打席から、タイミングがあっていたのではないでしょうか。余裕が構えや動きに出ていたような感じです。非常に素直に弾き返したセンター前ヒットでした。

さて、セギノール選手はスイッチヒッター*3です。

左右どちらでもホームランの出る稀少な打者なのですが、7回表、この日の4打席目は右投げ投手になったので、左のバッターボックスに入りました。右打席とはかなり印象が違います。上の写真はファウルしたときのものです。結局、投手が勝負を嫌がった感じのフォアボールで満塁になり、その後の山崎にタイムリーが出ましたが、左打席のセギが右ほど打てたかと考えると、そんなに逃げなくてもよかったかも…と思ったりもしました(ま、岡目八目の結果論)。

2枚目は、高須選手のセンター前タイムリーヒット

試合の均衡を破った、6回表の貴重なタイムリーでした。ライオンズの凡ミスから広がった満塁のチャンスで登場した<必殺仕事人>*4。流れは完全にイーグルスとはいえ2アウト。でも、打ちそうでした。

そして7回表、セギがフォアボールの直後、満塁での山崎選手のライト前タイムリー。あまり調子が出ていない山崎選手ですが、この打席はやっぱり、「こりゃあ、打つな…」という匂いがしました。ちょっと体勢を崩しながらも、片手を離してミートした技ありヒット。

さて、ヒットの瞬間の写真、どれもすっごいブレブレになってしまってるんですけれど、ここで言い訳。

あのね、やっぱりヒットを打つときって、選手の反応が速い。そして動きも大きいんです。ピッチャーが投げた瞬間、グッ!と、引くというか力を溜める反応があって、それから踏み込んで振り始めるんですが、この踏み込みと降り始めの動作が、ファウルや空振りのときと比べると、ほんの0コンマ何秒か速い。そして速く動いて前で打つから、動きの幅も大きい。
こちらの「打つ!」と思ってシャッターを押すまでの時間は変わらないけど、ヒットのときの被写体の動きは、ファウルなんかのときより速くて大きいから、ブレちゃう。
ちなみに下は、高須選手の、ヒットの前のファウルの写真です。セギのファウルもですが、同じように「打つ!」と思ってからシャッターを押してるのに、ずいぶんブレ方違うでしょう?

こうしてみると、3選手のヒットの写真、ブレブレだけど、その分スピード感とか躍動感がありませんか?
みんな、すごく踏み込んで打ちにいっているのがよくわかる。

ブレブレは、選手が確信して動いたときの迫力をカメラが捉えてくれた賜物、だったに違いありません!…たぶん。(どこまでも手前味噌…もとい、前向きで!)



*この試合のヤフー動画に行けるURLを貼っておきます。(“ハイライト”をクリック)http://baseball.yahoo.co.jp/npb/schedule?t=d&d=20080922

*1:ヒットにしにくい球をファウルして逃げること。

*2:ホームラン打者がファンの期待する通り打ったホームランは、その選手がごろのいい名前やニックネームなら、こんな呼び方をすることがあります。中日にいった中村紀洋(のりひろ)選手のノリムランとか。

*3:左右両方で打てる打者。

*4:昨年は得点圏打率№1。チャンスに強い勝負強さからついた、高須選手のあだ名。