「メガスネーク」 (2007/米 TVムービー)

メガスネーク [DVD]

メガスネーク [DVD]

大きいことはいいことだ! 
タイトルからしてバカ度満点。

<ものがたり>
父親が毒蛇に噛まれて死んだことがトラウマになり、救急隊員になった今でもヘビが怖い主人公は、レンジャー隊員の彼女から結婚を迫られ、煮え切らない態度を取っていたらムカつく同僚に横恋慕される。一方その兄はといえば、パラサイトでヘビおたくで宗教一直線なので当然非モテ。そんな兄貴がある日毒蛇を買いに、先住民の子孫の店へ。そこで見つけた珍しい小さなヘビは、かつて店主の一族を皆殺しにしたという伝説の超弩級有害ヘビ、アンテカ。非売品だからと追い払われるが、どうしても欲しくなったヘビコレクターの兄は万引き行為に手を染める。「瓶から出してはいけない」とか「生きた餌を与えてはいけない」とかグレムリンみたいな警告を聞いていたにも関わらず、家に持ち帰って自慢した途端にヘビを逃がす兄。てきとーな入れ物に入れて眠りにつくと、子猫、犬…と次々に血祭りにあげられ、ヘビはどんどん巨大化していくのであった…。

まあオチなんて誰でも想像できるから書いちゃいますが、ヘビ、デカすぎだよ!!!最終的には直径2メートルに全長15メートルぐらいあるんですけど。(笑)
最初は主人公の母親は噛まれて毒で死んじゃうんだけど、その後はもちろん人間は丸呑み!っていうか途中からは噛んでるというより齧ってます。
<それヘビじゃねーだろ!ワニだよ!!(笑)

物語の安さはともかくとして、これ、最初の設定からしてかなりヘン。主人公以外の家族はヘビが大好き。なぜなら通っているキリスト教教会が、「ヘビに襲われても恐れるな!神が付いている!!」とか言って、日曜礼拝では猛毒のガラガラヘビを信者全員で弄ぶというヘンタイ教義。そこでうっかり噛まれた父親が死んだってえのに、兄はいまだに妄信して、教会のために黙々と毒蛇を購入する日々。

家族の留守中(母親が死んでるのも気づいてない)にヘビが巨大化して家畜を全滅させたことにびびった兄貴は、山奥に住んでいる、一体全体どうやって生計を立てているのか全く不明な、田舎ホラー度100%の危険武装化ロートル2人に助言を求めに行き、結果メッタ刺しにして地中に死体を埋めるんだけど、ヘビは当然の如く復活!そして埋められた恨み(?)で、兄を惨殺!!!…までが遅い。一番手近に居たのに(笑)。

湖でピクニックしてた家族も一家全滅。でもこの一家はピクニック好きの割には毎回ゴミを不法投棄してたという前フリが。だから殺されたという道徳的伏線か?(笑)

なんだかんだで巨大ヘビの存在が凶暴ロートル2人組にも知られ、久しぶりにいっちょやんべえか!と戦闘態勢に入るオヤヂ達は、身の回りのもので武器と装甲車をこしらえるなど突如Aチーム化!(BGMもそれっぽい) でもあんだけ武装してた割には抵抗も出来ずあっさり殺られる(笑)。

森の各地に残された抜け殻(ビニールシートを繋ぎ合わせたものにしか見えないが)で、どんどんデカくなっていることが発覚。しかしあれだけデカいなら、森なんだから身体を引きずった後も相当はっきり残るのでは?という常識的な見解はまるで無し。やみくもに探し回っては死屍累々。

クライマックスはお決まりの”人がたくさん集うとこ”に現れるヘビ。レンジャー隊から避難勧告を要請された町長は、年に一度のお祭だからと当然却下。この町長といい皆『ジョーズ』観てないのか?(笑)

ようやくヘビの出所を探し出した主人公と彼女。藤岡弘、似の先住民と3人退治に向かうが、お祭会場は既に阿鼻叫喚の地獄絵図。草むらで不純行為に及ぼうとしていたカップルも襲うという手抜かりの無さ(笑)。血まみれのコースターライドが停まると首だけ無くなってたりして、やっぱりそれヘビの仕業じゃないし!(笑)

やっつけるにはヘビのお腹に入って内側から攻撃しかない!と先住民に説得されるが及び腰の主人公。しかし彼女が丸呑みされ呆然とすると、内部から無線機で生存報告が!(笑) 恐怖心を無くせば無事(?)丸呑みされるから、と負傷した先住民の代わりにへっぴり腰だが無我の境地に至ることが出来た(多分)主人公はパックリ!その後内部でどんな活躍があったか知らないが(画面上に映るのはなんとなくもがくヘビの外側だけ)、腹部を切り裂いて無事出てきた主人公!強力なはずのヘビの胃酸も平気だったらしい五体満足の彼女と大団円!

かくして一人前の男となった主人公は、彼女と結婚し一児をもうけて幸せに暮らすのだった。ああそうですか(笑)。