エース岩隈“完全”復活 ―割れなかったガラス 2.―

イケメンウォッチャー(純イケメンから逆イケメンまで、気になる選手を語る)

前の書き込みから間があいてしまううちに連敗続き。ノムコメもネタが尽きるほど、どん底ってしまっているイーグルスです。強くなったと誉めたとたんにこれだし…。野球は一寸先が闇。
ほんと書きづらくなっちゃったなあ、やれやれ…f(^^;)。
…やっぱり生モノ扱いの記事はテキパキさっさと書いとかないといかんのですね(猛省)
日曜日、連敗ストッパーとして期待された岩隈も、本来の暴れん坊ぶりを発揮し始めたロッテ打線の餌食となってしまいました。暑さの中のデーゲーム。本人の状態も不安定なところにもってきて、味方のエラーやら貧打やらでストレスフルな回が続き、7回にとうとう集中力を切らしました。でも6回までは、調子が今ひとつながらも、ロッテファンをも唸らせる内容だったようです。
ここにきて、少々バテ気味の気配といいながらも、いまだにエースの名には恥じぬ投球が続いています。
シーズン前、こんなに頼りになる岩隈の姿を想像していたファンはほとんどいなかったでしょう。シーズンが始まって快刀乱麻のピッチングを見せられても、まだまだ疑心暗鬼。
ウォッチャーが「岩隈復活!」の後に「…か?」と続けずにいられなかったワケ。
それは、「喜んだとたん<ガラスのエース>に戻っちゃうかも…」という不安でした。
イーグルスに移ってから去年までの3年間、肩や肘など故障の連鎖でボロボロだった彼。移籍2年目に起きた、二段モーション*1を厳しくとるというルール改定も痛手でした。
元の彼のフォームは、踏み出し足を上げてから空中で一度弾みをつける独特なスタイル。もろに新ルールにひっかかり、フォーム改造に取り組んだものの、試行錯誤の連続。この慣れない動作の負担もケガの原因だったのでしょう。一昨年、昨年にいたっては、投げては休み、休んでは投げという状態。去年の秋にはとうとう肘を手術しました。
「クマが帰ってきた!」というファンの小躍りは、何度ぬか喜びに終わったことか…。
<あの頃の岩隈>は、夢かはたまた幻か…。
あの頃、近鉄バファローズ最後のエースだった頃の彼は、そりゃあ素晴らしかったのです。個性的なフォームは、足だけでなく腕の使い方も独特で、投球モーションに入っても、投げるぎりぎりまで腕は体の横に下げたまま。キャッチボールのようにさりげなく小さな腕の引きから、ひゅっ!と150km台の球を放ります。上背のある投手は投げ下ろすタイプが多いのですが、彼は非常に足腰が強くて球持ちが良く、高さというより前方、より打者に近い位置から投げ込む感じでした。
彼のボールは手を離れた瞬間からホームベースまで地面と並行に、水中ミサイルが飛んでいくような球筋で、打者の胸元や懐を抉るのでした。*2

おまけにね。なんといっても<なにわのプリンス>と呼ばれた、あのマウンドでのお姿ですよ。彼、21で結婚しております。にもかかわらずアイドル的人気を誇りました。<愛妻家>にして<プリンス>
身長190cm。細身。でも実はほどよいすんなり逆三体型。頭小さい。足めちゃ長い。体の半分、足。
そして、色白で、鼻筋通った細面。切れ長一重に上がり眉。白の狩衣(かりぎぬ)に立烏帽子(たてえぼし)なんぞを纏わせたいよな和物王子。
長い睫をやや伏せて、背筋を伸ばしてすっと立っている様子ときたら、まるで青竹の涼やかさ。にっこり笑うとその端正さがかなり崩れるんですが、それもまたチャームポイント。

優々(やさやさ)したおとなし気な王子が、びゅんびゅんと剛球を投げる。そのギャップがたまらない魅力でした。

それが…。
岩隈ウォッチャーにとって、去年まで3年間というものは溜め息でるよなことばかり。重なるケガのニュースやら、ぎこちない新フォームやら、聞くにつけ見るにつけ、<あの頃の岩隈>…と、ついつい<遠い目をする>ようになってしまっていたのでした。

<続く>

*1:投げる時の動作がスムーズに一連の流れになっていないフォーム

*2:えーと、もしかすると<復活 岩隈>なんてワードで探すと彼の元のフォームが見られたりするかも…かも??…