練習風景・2 ―ファイターズ名護キャンプレポート 3.―
ナマスタ(生スタジアムでワクワクする)
トスバッティングと同じファウルグラウンド。3塁側は、守備練習のコーナーになっていました。サードのポジションを競う、小谷野・稲田・飯山選手と、後から新人の中田君が参加。
まだキャンプは始まったばかり。立ち上がれないほどヘトヘトになるという感じの練習ではなかったのですが、ギャラリーがたくさん付きます。
ダッシュ! キャッチ!
コーチが打つコースに見事に動きの逆をつかれ、思わず「ぅわぁ、上手いっ…」と嘆息する選手。
ノックするコーチと選手の掛け合いが聞えるのが楽しく、お客さんからも「あ〜あ」とか「おーっ」とか声があがり、拍手が沸きます。
いつも楽しそうなこやのん(小谷野選手)
なんとなく浮き立つ気分になる、華やいだ一角です。
練習が終わって、選手自らトンボ掛けしているのがかわいい。
すれ違う選手を見ているとキャンプ中、同じポジションでライバル関係になる選手が、セットになって練習することが多いようです。
キャッチャーコンビ、高橋信二選手(右)と鶴岡選手(左)。
同じくキャッチャー若手コンビ。今成選手(右)と渡部選手(左)。今成選手は2軍でのひょうきんキャラ選手として、既にF'sファンの間では有名。
中田クンは、サードどうしの小谷野選手と一緒に行動していました。どっしりでっかいけど、練習場所を移動するたびに心細そうな顔をする中田クンを、ひと回り小さくて、いつもニコニコ笑顔のこやのんが連れて歩いている。
これからランニング。不安気な中田クン。
なんだか、おっとりのんびりしたゴールデンレトリバーを、小さくて元気な柴犬が引っ張っているような。これはなかなか良い組み合わせ。
ライバル関係と言っても、ガチンコムードは無し。まあ、その、温(ぬる)さというか和やかさは、ずーっとファイターズというチームのどこか底の方に流れているもので、それがこのチームの魅力でもありますので。
その中で、同じ高卒投手で背番号も34と35で並んでいる、2年目の吉川君と3年目の木下君。
左が吉川君。右が、亀田似と評判だった木下君。
去年後半吉川君はローテに入って好投し、日本シリーズの舞台を踏みました。木下君は一軍では投げたものの、ちょっと差がついた感は否めない。ランニングする木下君の表情からは、「負けたくねー!」魂がかなり伝わってきて、このセットは面白かったです。
上の方は稲葉選手にトスしていたスタッフの方。稲葉選手だけではありません。練習の最後まで、誰かの練習のためにボールをトスしていました。
それがねえ、ただポイポイ投げるんじゃないのですよ。
一球一球、ピッチャーのようにボールをこねて手に慣らし、縫い目を確かめ、回転がかかってしまわぬように5本の指を開いてボールを掴み、コースを狙って、壊れ物を扱うように大事に投げるのです。
練習の間中、全ての球を、そういうふうに、丁寧に丁寧にトスしていました。
下の方も、坪井選手の練習に一人でずっと付き合っていました。
すごいなあと思った光景でした。
次からはキャンプでの<イケメンウォッチャー>やります。