12月9日(火)馬柱が惜しいの巻
松竹新喜劇の持ちネタを上演した藤山直美の芝居は大変面白かった。やっぱり偉大ですよ、松竹新喜劇は、寛美は、松竹新喜劇をずっと支えてるベテラン役者の皆さんは。
車夫姿のナオミが猿の真似をする場面に爆笑。この記憶だけで、あと1年つらいことにも耐えられそうな気がする。
来年は傑作『浅草パラダイス』をまたも再演するみたいだけど、もうラサール石井に演出をさせるのはやめたらどうか。まあ、あれだけ再演につぐ再演で作り込まれてる舞台だから、ラサールごときでダメになる心配はないとは思うけれど、少なくとも今後新作の一切をラサールには任せないほうがいいと、わたしは思う。才能の釣り合いがとれなさすぎ、残酷なまでに。
「群像」1月号の「侃々諤々」を見たら、メッタ斬り!をパロディにしていただいていてびっくり。ありがたいことだし、競馬新聞見立てになってる趣向も面白いんだけど、馬柱の作り方はちょっと不親切ではないかなあ。馬名はやはり統一しないとわかりにくい。
たとえば、《18回新潮三島杯》の1着はニワノウーマン(鹿島田真希)が獲ったわけだけれど、馬名をその時の受賞作にちなんだつけ方にしているため、同じ18回三島賞に出走して3着に敗れたコナイダトキオ(青木淳悟?)のとこの馬柱を見ると勝ち馬の名前がロクセンドラブ(受賞作が「六○○○度の愛」だから)になっているんである。競馬新聞を見慣れてない人にはニワノウーマン=ロクセンドラブであることがわかりにくいのではないかと杞憂。また、馬柱の成績欄は基本的に上から下へと現在に近くなっていくもので、それが逆になっているのもいかがなものか。全成績を掲載できないので致し方のない処置なんではありましょうが。
あと、わたしのコメントにあたるとこで「けど好きと予想は別モノだすわね。だすわよ」ってパスティーシュしてくださってて、そのことも嬉しかったんですけど……惜しいっ。本当のわたしなら「別モノなんだすわね。だすわよ」と書きます。――って、んなこたあどーでもいいですか、そうですか。
でも、この馬柱は面白い。なるほど、この手があったかとトヨザキ感服つかまつり候の巻。メッタ斬り!でも真似してみたいなあ。